2011年1月29日土曜日

不動産不況…大阪“最後の一等地”24ヘクタール静かな門出

 JR大阪駅北側に広がる「梅田北ヤード」(大阪市北区)の再開発事業で、東側に位置する先行開発区域(7ヘクタール)が31日、着工。「大阪最後の一等地」の大規模プロジェクトが動き出す。地盤沈下が続く関西経済の成長の核として期待されているが、開業時期が1年以上延期されて平成25年春になるなど計画の見直しなどを迫られたうえ不動産不況やオフ UGG
ィス需要の低迷が直撃。大阪?キタで商業施設が飽和状態になるなど先行きを危ぶむ声も上がっている。

  [フォト]「梅田北ヤード」開発 完成予想イメージ

 ■全体900億→3400億円

 「経済環境は厳しいが、開発主体は知恵を絞って大阪の活性化につながる街をつくってほしい」

 関西経済同友会の中野健二郎代表幹
事はこう話す。

 先行開発区域はオリックス不動産や三菱地所など12社の企業連合が開発。オフィスや商業施設、高級ホテル、マンションなど33?48階建て超高層ビル4棟を建設する。計画では、最先端のIT(情報技術)やロボットなど近未来の技術を集めたナレッジ?キャピタル(知的創造拠点)を中核施設とする。街全体で一元的にエネルギー管理 UGG ブーツ
する環境先進都市のモデルも目指す。

 だが、期待の大型開発に影を落とす要因の一つが土地の取得価格だ。関係者によると、当初は北ヤード(約24ヘクタール)全体で約900億円だった土地価格は、不動産バブルと激しい競争入札で急上昇。結局、落札価格は先行開発区域約7ヘクタールだけで3400億円に上ったといわれる。

 これが建物
の容積率の緩和なしには採算が取れなくなり、オフィスやマンション、商業施設などの過剰供給につながるという。

 周辺では「2011年問題」といわれる百貨店の進出や増床が先行開発区域の開業前後に相次ぎ早くも商業施設の競争の激化が予想される。

 マンションについて、不動産経済研究所大阪事務所の石丸敏之所長は「開業までに不動産
不況が急激に回復するとは思えない」と強調。厳しい不動産不況でマンションの価格がつかない可能性があり「その場、その場で採算を取るしかない」との声もある。

 一方、オフィス仲介の三鬼商事の調べでは、大阪のオフィスビル空室率は19年末の4%台から21年末には10%台に急上昇。企業のオフィス縮小も相次ぐ。梅田地区は7%台後半で推移
しており、テナント誘致競争の激化は避けられない。

 先行き不透明感が漂う先行開発区域の再開発だが、西側の2期事業(17ヘクタール)にはサッカーワールドカップ(W杯)の決勝が開催できる8万人規模の新スタジアムを建設する構想が浮上。次につなげる街づくりができるかが関西経済の浮揚のカギを握る。

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引用元:石材販売、石材情報の専門サイト

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